感染症予防・医療法 公費「28」について

電卓 公費

 新型コロナウイルス感染症の検査、治療を行う際に公費「28」を利用する機会が増えました。

公費「28」は「感染症予防・医療法 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」

で定められています。詳細をまとめていきたいと思います。

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1.感染症予防・医療法について

 (1)制度の概要

  感染症予防・医療法は、感染症の予防と感染症患者に対する医療に関して必要な措置を定めるとと 
 もに、感染症の発生を予防し、まん延の防止を図り、公衆衛生の向上、増進を図ることを目的とした
 ものです。
感染料の患者の人権に配慮しながら、感染症に迅速、的確に対応でき、総合的、計画的に推進され
 ることを理念としています。

 (2)感染症の種類

①一類感染症(公費番号「28」)

・感染力、罹患した場合の重篤性等、総合的な観点からみた危険性が極めて高い
・患者、疑似症状者及び無症状病原体保有者に入院等の措置が必要

☆対象疾病☆

エボラ出血熱、 クリミア・コンゴ出血熱、 痘そう(天然痘)、 南米出血熱、 ペスト
マールブルグ病、 ラッサ熱

 

②二類感染症(公費番号「28」

・感染力、罹患した場合の重篤性等、総合的な観点からみた危険性が高い
・患者、一部の疑似症患者、及び無症状病原体保有者について入院等の措置が必要

☆対象疾病☆

急性灰白髄炎、 結核、 ジフテリア、 鳥インフルエンザ(H5N1)、 
鳥インフルエンザ(H7N9)
重症急性呼吸器症候群(病原体がベータコロナウイルス属SARSコロナウイルスであるもの)
中東呼吸器症候群(病原体がベータコロナウイルス属MERSコロナウイルスであるもの)
※今現在、新型コロナウイルス感染症も二類感染症相当とされています
※結核は他の二類感染症と異なり、特定の公費負担者番号(10・11)があり、公費医療対象範囲も別途定められています。

③三類感染症

・感染力、罹患した場合の重篤性等、総合的な観点からみた危険性は高くないが、特定の職業への就業によって感染症の集団発生を起こしうる感染症
・患者及び無症状病原体保有について就業制限等の措置を講ずることが必要

☆対象病名☆

コレラ、 腸チフス、 細菌性赤痢、 パラチフス、 腸管出血性大腸菌感染症

④四感染症

・動物、飲食物を介して人に感染するため、動物や物件の消毒、廃棄等の措置が必要(人から人への感染はほとんどない)
・媒介動物の輸入規制、消毒、物件の破棄などの措置

☆対象病名☆

E型肝炎、 ヘンドラウイルス感染症、 レジオネラ症、 レプトスピラ症、 A型肝炎、
野兎病、 黄熱、 オウム病、 オムスク出血熱、 類鼻疽、 キャサヌル森林病、 Q熱、
狂犬病、 ウエストナイル熱、 サル痘、 腎症候性出血熱、 重症熱性血小板減少症候群、
炭疽、 エキノコックス症、 つつが虫病、 回帰熱、 ハンタウイルス肺症候群、     
鳥インフルエンザ((H5N1)(H7N9)を除く)、 コクシジオイデス症、 ベネズエラウマ脳症、
ダニ媒介脳炎、 マラリア、 東部ウマ脳炎、 リフトバレー熱、 西部ウマ脳炎、 日本脳炎,
日本紅斑熱、 ロッキー山紅斑熱、 デング熱、 鼻疽、 ブルセラ症、 チクングニア熱、
ニパウイルス感染症、 発しんチフス、 ボツリヌス症、ジカウイルス感染症、 Bウイルス感染症、 ライム病、 リッサウイルス感染症  

⑤五類感染症

・国が感染症の発生動向の調査を行い、その結果に基づいて必要な情報を国民や医療関係者に情報提供・公開していくことによって、発生・まん延を防止すべき感染症

☆対象疾患☆

〈全数把握対象〉

アメーバ赤痢、 ウイルス性肝炎(E型肝炎、A型肝炎除く)、クリプトスポリジウム症、
急性脳炎(ウエストナイル脳炎、西部ウマ脳炎、ダニ媒介脳炎、東部ウマ脳炎、日本脳炎、ベネズエラウマ脳炎、リフトバレー熱を除く)、 クロイツフェルト・ヤコブ病、 ジアルジア症、
劇症型溶血性レンサ球菌感染症、 後天性免疫不全症候群(エイズ)、 水痘(入院患者に限る)
侵襲性インフルエンザ菌感染症、 侵襲性髄膜炎感染症、 侵襲性肺炎球菌感染症、 梅毒、
先天性風しん症候群、 播種性クリプトコックス症、 破傷風、 麻疹、 風疹、
バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症、 バンコマイシン耐性腸球菌感染症、カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症、 薬剤耐性アシネトバクター感染症、 百日咳

〈定点把握対象〉

(小児科定点医療機関)

RSウイルス感染症、 咽頭結膜熱、 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、 感染性胃腸炎、 水痘、
手足口病、 伝染性紅斑、 突発性発疹、 ヘルパンギーナ、 流行性耳下腺炎、

(インフルエンザ定点医療機関及び基幹定点医療機関)

インフルエンザ(鳥インフルエンザ、新型インフルエンザ等感染症を除く)

(眼科定点医療機関)

急性出血性結膜炎、 流行性角膜炎

(性感染症定点医療機関)

性器クラミジア感染症、 性器ヘルペスウイルス感染症、 尖圭コンジローマ、 淋菌感染症

(基幹定点医療機関)

感染性腸炎(病原体がロタウイルスであるもの)、 クラミジア肺炎(オウム病除く)、 細菌性髄膜炎(髄膜炎菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌を原因として同定された場合を除く)、 マイコプラズマ肺炎、 無菌性髄膜炎、 ペニシリン耐性肺炎球菌感染症、 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症、 薬剤耐性緑膿菌感染症 

⑥新型インフルエンザ等感染症

・新型インフルエンザ

 新たに人から人へ感染する能力を有するウイルスを病原体とするインフルエンザ。一般に国民が免疫を獲得していないため、全国的かつ急速なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与える恐れがあるもの。

・再興型インフルエンザ

 かつて世界規模で流行したインフルエンザで、その後流行することなく長期間経過しているものとして厚生労働省が定めるものが再興したもの。一般に現在の国民の大部分が免疫を獲得していないことから、全国的かつ急速的なまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与える恐れがあると認められるもの。

⑦指定感染症(公費番号「29」)

 既知の感染症のうち、一~三類と新型インフルエンザ等感染症に分類されない感染症であって、一~三類と同等の措置を講じなければ、国民の生命及び健康に重大な影響を与えるものと政令で定められているもの。

⑧新感染症(公費番号「29」)

 人から人に感染すると認められる疾病で、既知の感染症と症状等が明らかに異なり、当該疾病に罹患した場合の症状が重篤であるもの。当該疾病のまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与える恐れがあるもので、対象疾病は状況に応じて政令により定められる。

 

 (3)給付の内容

  ①新感染症

 全額公費負担となり公費単独での請求となります。所得により一部負担金が発生する場合もあります。

  ②指定感染症、一類感染症、二類感染症、新型インフルエンザ等感染症

 (入院)

 医療保険優先で、自己負担部分(医療費の一部負担金と食事療養の標準負担額)が公費で給付されます。所得により一部負担金が発生することがあります。

 (外来)

 医療保険が適用され、公費負担はありません。

  ③三類感染症、四類感染症、五類感染症

 公費負担の対象とならないため、通常の医療保険で請求します。入院・外来ともに一部負担金を徴収することとなります。

 

 新型コロナウイルス感染症に関しては取扱いが少し異なります。以下の関連記事をご確認ください。

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